外来で伺ういろいろな話、病にまつわる物語。ほんのわずかな時間の中ではあるのですが、追体験或いは追想していると、なんだか大抵せつなくなってきます。ときには嵐の後の青空のような物語にこちらが力を与えられる場合もありますけれど。僕が発するほんのささやかな一言でさえ、抱きしめるようにして帰って行く人がいて、それをみた僕自身が抱きしめられているような感覚があって、多分僕と彼の明日は少しかわるでしょう。
医療のコア或いは基本動機は、このような双方向の共感にあると信じています。それは科学者としてあることを求められるうちに忘れられてしまった、本当はもっとも大切は感情なのだと思います。関係性の上に展開される家庭医療が、共感を重要視するのは当然のことでした。
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