2008年7月18日金曜日

フィールドスクールにおいで

 地域医療のfield schoolをつくるのだ、という大言壮語壮語をしてしまった。この地域の医師確保問題が発端ではあったのですが、先日健康づくり推進協議会という村組織のメンバーを前にスライドを交えながら勢いでしゃべってしまいました。
 ただの診療所ではない、コミュニティーの中で地域医療に適した医師をつくる場所、逆にその相互関係を通じてコミュニティー自体も健やかさを増すような仕組み。その中で行われる新しい研究スタイルの確立と実践、教育をめざす。”コミュニティーづくり”と”地域医療の実践”と”地域医療を行う医師(総合医・家庭医)の育成”を同時に行う仕組みがつくりたい。財源に比較的余裕のあるこの六ヶ所村だからこそできるはずだー、と言っている僕がいました。フ〜。何様だ・・
 だけれど、そんなことができたなら、本当にすごいと思いませんか?来年の医師確保さえ定かではないけれど、とりあえず未来のfield schoolで待ってます。誰か僕の声が聞こえますか?
 

2008年7月11日金曜日

川の流れと地域医療と

川は流れ続けることにその本体がある。どのポイントをとりあげてもそれは影のようなものだ。捕まえればすぐに過去になってゆく。現在だけがあるだけだ。・・・まるで吉田兼好だ。きっとそのような意味だったのだと、うろ覚えの記憶を引っ張り出してみる。いま初めて分かったような気がする。なぜなのだろう?年齢的なものなのだろうか。不思議なことに以前より少し高い視点で日常をみるようになっている。そのくせ涙もろくもなっている。目の前の現実がまるで思い出のような感傷をともなったりするから。これらのことをひっくるめて”としをとった”ということなら、結構面白いじゃん、老化。ただ、たしかに足腰の弱体化には閉口してしまうので、できるだけ時間を作ってプールに通っています。そうそう、体力も地域医療を継続するには必要なことなのだ。ずっと水泳ビギナーのままだけれど。

2008年7月4日金曜日

君の頭を貸してくれ

若い研修医や医学生とのお話。診断の検討をしていて、予想外の展開になることがあります。分からないことが分かるーこれが二重構造になっていて面白い。彼がわからないというその場所の彼にとっての発見でもあり、同時にそこが分からない彼をしらなかったということを発見するこちら側の驚きがあります。ここまで認識できた上でその解決法を2人で考えていると、奇妙な共同作業になって行きます。それは新しいプロジェクトの様相を帯び始めてくるのですが、どうもこれが単独の頭の中で発生したとは思えず、お互いの頭の中が一緒になって出てきたような感じなのです。昔風に言えばアウフヘーベン。ちょっと違うか?それにしてもdiscussionって面白いものだなあ、と思います。年齢差は20歳。でもそんなの関係ないようです。