2009年7月15日水曜日

diagnosis moves the future of us, therapy looking back on the past

 このような言い方は傲慢のそしりを免れないのだろうな、と思いながらもここに記載するのは、それでも幾ばくかの知見と信じるからなのですが、勢いで話した言葉に自分自身が驚いたというのが正直なところです。外来での診療行為、特に診断することの意味伝えようとして”診断は未来を動かす、或いは未来に向かって人が歩む動因である。翻って治療は過去への回復或いは回帰を目指すものである。”と言っていました。口角泡を飛ばして、相変わらず。
 当たり前のことですが、過去と現在の病歴を伺いながら導きだす結論(診断)は、これからの未来の予想なしには語れません。医師はその予想のもとに治療を開始したり、検査を追加したり、紹介したりということになるのですが、宣言された方もそれに合わせて家族に相談してみたり、お金の工面を考えたり、子供や家族のこれからを考えたりします。そしてそのご家族は、ご家族で・・・外来での診断はこのようにして未来を動かす意味合いでとても重要だ、と言いたかったのでしたが、入院しての治療は過去への復帰を目指すというのは、未来という言葉へのバランス感覚だったかもしれません。入院治療だって、もちろん未来に開いている訳なのですが、治療が目指すのはこのようにはなっていなかった過去の状態だ、という意味です。いずれにしても僕らは未来と、変性をうけた過去としての未来に関与することになります。それにしても、こんなことを知ることで日常世界になにか影響があるのでしょうか?多分、医師の構えが微かにかわるでしょう。おそらく右に1度ほど。

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