当たり前のことですが、過去と現在の病歴を伺いながら導きだす結論(診断)は、これからの未来の予想なしには語れません。医師はその予想のもとに治療を開始したり、検査を追加したり、紹介したりということになるのですが、宣言された方もそれに合わせて家族に相談してみたり、お金の工面を考えたり、子供や家族のこれからを考えたりします。そしてそのご家族は、ご家族で・・・外来での診断はこのようにして未来を動かす意味合いでとても重要だ、と言いたかったのでしたが、入院しての治療は過去への復帰を目指すというのは、未来という言葉へのバランス感覚だったかもしれません。入院治療だって、もちろん未来に開いている訳なのですが、治療が目指すのはこのようにはなっていなかった過去の状態だ、という意味です。いずれにしても僕らは未来と、変性をうけた過去としての未来に関与することになります。それにしても、こんなことを知ることで日常世界になにか影響があるのでしょうか?多分、医師の構えが微かにかわるでしょう。おそらく右に1度ほど。
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