しかしながら、分裂の種はすでに蒔かれていたはずです。内容はまねやすく、姿はまねがたし。前者(内容)を見る人たちは、まるで専門医たちのおこぼれのようだと感じたでしょう。それらは総体としてみれば地域に必要な医療機能の提供を意味していたのですが、従来の臓器を基盤とした医師の評価の対象にはなりえませんでした。単に義務年限内に果たすべき項目ととらえたでしょう。しかし後者(姿)に新しい医師像を見た者にはまるで宝物を見つけたように感じられたでしょう。作り上げ広げて行くべき新たな分野であり、卒業生にこそ与えられるべき専門性と感じたことでしょう。彼らは最初に目覚めた人たちでした。
医療センターが開設されてから数年後、その中心にいたはずの目覚めた人たちはことごとく夢の城を去ることになりました。以上、僕が知っている伝聞を含めた物語の再構成でした。彼らはどこに行ったのか?自治医科大学の冒険はさらに続いてしまって、いいのかなあ・・・
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