2009年5月12日火曜日

coming soon is never coming

 かつて見た紙芝居やさんのおじさんは、”またすぐ来るからね”と、僕ら子供たちに確かに話したはずだった。いつまで経っても現れないおじさんを、小銭を握って2−3年も待っただろうか、いつしか忘れてしまったいた。それが深浦町のこと。その後、弘前という街に移り住んだ僕は、なんということか、再びそこの街角で、同じ紙芝居のおじさんに会ったような気がして、嬉しいやら、悔しいやら、大いにおじさんを責めたいと思ったのだけれど、またしてもおじさんは姿を消してしまったのだった。ひょっとしたら空想好きの子供の夢だったのかもと疑ったりするけれど。
 ”また来ますから”、と多くの研修医さんたちが言ってくれるけれど、僕はね、あの紙芝居のおじさんのことで分かってしまっているんだ。そんなの当たり前じゃないか。それなのに、不思議なことに、それでも、いつか本当に会えるかもと、春の宵には信じていたりするのだけれど。うーん、ちょっと疲れているかな。
 

0 件のコメント: